ダラダラと続いていた茶色い出血は、この日までにはおさまっていて、1週間前には娘と段ボールで芝滑りして楽しむ程、体力も回復。術前と変わりない、むしろ、術前より身体を動かして遊べる程健康的に過ごせるようになっていました。
担当医師と最後の診察になるかも…案外まだ居てくれたりするかも…
色々考えても仕方ない。
私が回復したら当然通院しなくなる訳だし、いずれサヨナラだわ。
思い切って告白してしまおうか？とまで考えたり。
後はこの何日かで聞いておきたい事をまとめて書き出しておいたので、色々心の準備をしながら、いざ診察。
前回の診察から1カ月ぶりで、経過の良い事に先生も安心したようでした。
軽く話して早速内診。
出血、癒着、傷、問題ない。
診察室へ戻ると、
「残した左卵巣の腫れがある」
と思いもしなかった結果を言われました。
大きさは３センチ程。
今まで左卵巣は腫れた事なかったのに。
先生は、排卵機能があれば、腫れは見られる事なので、それ程心配しなくて良いと言いました。
とは言え、子宮、右卵巣は問題あった訳なので、半年後ごとで良いので、経過観察していきましょう、となった。
卵巣は、異常あっても症状が無いし、卵巣癌検診なんてない。
悪い例が母ですが、お腹の腫れと頻尿を気にしつつも、病院嫌いで放っておいたため、痛みが出て救急へ行った時には、右卵巣12センチ程にまで大きくなっていたのです。卵巣癌でした。
先生は、半年ごとに見たところで、早期発見が出来るとは言えないんですけど…というが、気を抜かず定期的に見てもらうしかない。
それから、子宮・膣を取って縫い合わせてある部分「膣断端細胞診(ちつだんたんさいぼうしん)」はした方がいいかな…必要ないとも言えないな、との事。
まれにこの部分から癌再発という事もあるようで、私の場合、悪いモノは全て取りきったはずだけれど、念のために半年に1回程度見ていった方が良いと思うと言われました。
それから、私からの質問をいくつか。
Q 卵巣の経過診察は実費？
A 普通に保険診療です。
Q お腹の傷跡、しこりは今以上に良くなる？
A 薄く残ります。
Q おへその傷が痛いのは？
A じきに治ります。
Q 今後考えられる婦人病は？
A 左卵巣、膣断端のフォロー他は、カンジタ膣炎位かな？
Q 他の病院へかかる際の問診表への記入病名は？
A 3つの病名と、婦人科へかかる際は、摘出部位を伝えること。
Q 再度、手術時間と出血量を教えて下さい。
A 手術時間 3時間46分、出血量 460ml。
今思い返しても、会話を引き延ばそうと、つまらない、一度聞いた話まで聞いたりで、待っている他の患者さんに迷惑かけてしまったかも。
聞く事もなくなり、先生が次回予約はK医師に…と言うので、やっぱりか
と思いながらも
「先生にみてもらえないのですか？」
と聞いたところ、翌月から病院が変わるそうで。
しかも県外…
系列病院への移動ならお願いしてみてもらおうか！との考えもつかの間、県外は無理だぁ…
先生は続けて、地元に戻り小児医療センターで勉強して、ゆくゆくは産科の実家へ戻るので…申し訳ないです、と話してくれました。
医師を目指す方の中には、家族が医師、開業医という方が多いのかな。
背負っているものが違いすぎる、違う世界で生きてるのだなぁ…と現実を思い知らされ、改めて浮かれていた自分が惨めで恥ずかしく思えました。
それでも、最後なら告白してしまえ！と席を立ってドアの前に立ちましたが、
「先生のおかげで…先生に診てもらえたからこれまで頑張れました！ありがとうございました。」
と言う事しかできず、一礼。
先生は
「いつこさんが頑張ったんですよ
」
と言って笑ってました。
私は
「先生のご活躍を、陰ながらお祈りしています」
と、先生に言える精一杯の思いを言って診察室をでました。
…告白なんかしなくて良かったよね。
最後に先生を困らせても嫌だ。
いずれ思い出になる日がくるかな…
子宮、卵巣摘出という、聞くと女性にはマイナスな手術に考えがちですが、
決してそうではない、という事を身をもって感じています。
散々貧血や痛みで苛立ち、子どもにも優しくしてやれず、それができない自分が嫌になり苦しんで生活していた事から解放され、毎月の憂鬱もなく、これほど快適な事はないです。
これからやってくるであろう更年期の症状も、人より早いかもしれないけれど、いずれ来るもの。
時々聞かれる「二人目は？まだまだイケるよ〜」にも、「物理的に無理なんで！」とかわせる。
性生活の方だけは、わかんないや、ごめんなさい。
元々レスだったので、術後も一度もなく、今悦べるのか、痛むのかはわからないです。
(しかし、このまま枯れるのはイヤだワ
）
忘れちゃいけない！ママ友との、半ば強引な三代目JSB活動、失恋に効いたわぁ
登坂くん！カッコ良すぎ
「花火」・・・沁みる・・・
